食堂カフェ 樵・古谷 明代さんの名刺

2024.4.23 16:04


工房で打ち合わせしたのは去年の秋。

2024年3月にお店をリニューアルオープンされるということで、名刺も新調したいと静岡から金沢までお越しくださいました。


デザインからのご依頼なので、どんなお店になるのか、大事にしていることなどいろいろとお話をしました。

ひとつの素材を焼く・蒸すなどして一皿を作り、様々な素材でそれが続くコース料理になること。

お店の窓からは、運が良ければ蒸気機関車が走るのが見えること。

そしてお料理を待っている間はできればスマホでなく窓の風景か、本に目を向けてほしいこと。

そんなお話から、余白と遊び心を大切にデザインすることになりました。

納品は3月まででいいですよ、とのことだったので、2023年中にデザインのご提案をして、年明けに組版にとりかかろうと思っていたところ…元旦の地震が起こりました。

納期が遅れること、一部の字体が変更になること、申し訳ありませんとご連絡したら「大丈夫です、無理なく進めてください」とのお返事。その言葉に背中を押してもらい、活字を片付けながら使えるものを選り分け、足りないものは買い足してなんとか進めました。

そうして校正刷りの画像を送ると、お返事には毎回こちらを気遣う言葉が添えられていました。

とても温かい気持ちで待ってくださったからこそ、この名刺はできました。

そして仕事を再開しようとも思えました。

紅花和紙のとても似合う古谷さん。

きっと作られるお料理も温かく優しいことでしょう。

いつかお店に伺って、もう一度お会いしたいと思っています。


 

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